メラミン、シアヌル酸の毒性をまとめました。
◎メラミンの動物実験による結果
1.体内動態
雄のラットへメラミンを投与した結果、投与後24時間で90%は尿中に排出されました。
2.急性毒性
メラミンの急性毒性は低く、経口投与によるラットでのLD50は、3161mg/kg体重でした。
これは、体重60kgのヒトが189.6gのメラミンを摂取すると、半数が志望するという値です(種による差は考慮していません)。
ちなみにカフェインのLD50は192mg/kg、食塩が3000mg/kgと、メラミンより少なくなっているため、なんとカフェインや食塩の方がメラミンより急性毒性が高いのです!
3.亜急性および慢性毒性試験、発がん性試験等
ラット、マウス、犬で行った試験では、膀胱結石、奉公の粘膜上皮の炎症、メラミンの結晶尿が観察されましたが、種による差も多く見られました。
また、遺伝毒性は見られませんでした。
4.生殖・発生毒性試験
メスのラットにメラミンを餌に混ぜて投与した結果、体重1kgあたり1060mgのメラミンを与えた群では、体重の減少や食欲不振、血尿など母体には毒性が現れましたが、胎児の成長や、催奇形性などには特にメラミンの影響は見られませんでした。
このように、意外とメラミンの毒性は低いのです。
今回、中国において乳児が、アメリカにおいて犬などのペットが被害を受けたのは、乳児は粉ミルクを、ペットはペットフード単体のみを摂取していたため、メラミンの摂取量が多くなったためです。
また、乳児もペットも体重が少ないため、相対的にメラミン摂取による害が出やすかったことも挙げられます。
大人が普通の食生活をしている限りでは、多少メラミンが混入した食品を食べても、害が出ることはまずないと考えてよいでしょう。
※上記の内容は、WHO、米国食品医薬品庁(FDA)、欧州食品安全機関(EFSA)、カナダ保健省、経済協力開発機構(OECD)、国際がん研究機構(IARC)の資料を基に要約しています。